銘-兼篤作 ダマスカス鋼製剣鉈 9寸

更新日:8月19日


■関市製 ダマスカス鋼製の剣鉈「兼篤作」
270㎜(9寸)廃版品最後の1品 長期在庫
関市製、ダマスカス鋼の剣鉈「兼篤作」270mm(9寸)です。
ブランドとしての「兼篤」はすでに展開を終了しており、
この剣鉈を含め、包丁などの製品も廃版となっています。
今回ご紹介する品もすでに販売済みで、現在は取り扱っておりません。
このまま歴史に埋もれていくのを惜しく思い、記録として残しておきます。

■OLD SEKIナイフの仕入れ先で見つけた剣鉈
以前、デッドストックのOLD SEKIナイフを探して、
問屋さんへ仕入れに出向いていた時期がありました。
その際に目に留まり、以前から気になっていたのが、この「兼篤作」の剣鉈です。
後日、デッドストックのファクトリーナイフを仕入れに伺った際、
試しに在庫が残っていないか尋ねたところ、一点だけ現存していました。
そこで仕入れてきた、最後の一品です。
一品限りでヤフーオークションへ出品し、落札をもって終売となりました。





■土佐打刃物にも負けない美濃伝の剣鉈
「兼篤」は、関市で展開されていた刃物ブランドです。
資金さえあれば復刻も不可能ではないそうですが、現状では廃版品となっています。
剣鉈といえば土佐打刃物の印象が強いかもしれませんが、
こちらは関市で作られた、美濃伝の剣鉈です。
厚みのある270mmの刃に、ダマスカス鋼の模様がよく映えています。
おおよその寸法
刃渡り:約270mm
全長:約420mm
刃幅:約38mm
刃厚:約5.8mm
重量:約500g
使用素材
ブレード:ダマスカス鋼
柄:樫、藤巻き
鞘:桂
口金:SK鋼
■樫柄と桂鞘
柄には樫材を使用し、表面には藤が巻かれています。
鞘は桂材です。
500gほどの重量があり、刃厚も約5.8mmありますので、
見た目だけではなく、剣鉈らしい存在感のある造りとなっています。


■鞘の固定方法について
鞘への固定は紐による方式です。
実用時に素早く抜くことを考えると、
この部分は何らかの仕様変更をした方が使いやすいかもしれません。
そのあたりの造りを見ると、やや鑑賞向けの設計にも感じられます。
ただし、構造そのものは本格的で、もちろん実用にも耐えられる剣鉈です。
■化粧箱も無傷で現存
長期在庫品でしたが、化粧箱も無傷に近い状態で残っていました。
廃版となった製品が、本体だけでなく箱まで揃った状態で
残っていたことにも価値を感じました。

■復刻への思い
当時は、資金を集約して、この手で復刻できないかとも考えていました。
つまるところ、資金ありきの話ではあります。
デッドストックの一品物を少しずつ手売りしているだけでは、
その先の展開はなかなか見えてきません。
どこかで勝負する必要があるのではないか。
自社製品の製造ルートは海外にも確保していましたが、
円安もあり、思うようには進みませんでした。
「兼篤」をベースとしたオリジナル製品を作ってみたい。
そう考えていた時期の記録でもあります。
個人運営では、製品を一から立ち上げる際の資金面に限界を感じることもあります。
日本刀をお預かりして修理を承る仕事の方が、
多くの在庫資金を必要とせず、自分には合っている。
その一方で、何か新しい動きを起こさなければ先へ進めないのではないか。
この剣鉈を前に、そんなことも考えていました。




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