値段の先を見る。刀剣修理の新しい基準
- 店主

- 2025年12月2日
- 読了時間: 3分

安かろう悪かろうが広まった今こそ──
刀剣修理に必要な“価格以外の基準”
最近、刀剣界隈では
「安かろう悪かろう」という言葉を耳にする場面が増えています。
修理や研ぎの失敗例が SNS 上で取り上げられ、
“価格だけで選ぶことの危うさ” が
以前よりはっきり認識されるようになったのだと思います。
刀剣の修理は、
一度の判断が 未来の数十年先を左右してしまう作業 です。
大きく削られた刃は戻せず、
折れや傷は取り返しがつかない場合もあります。
だからこそ、
単純に「安いから」と選ぶものではありません。
■ 価格は必要。でも、決め手にはならない
エクスマで有名な藤村正宏さんの言葉に、
「あなたが興味あることは値段だけですか?」
という一節があります。
刀剣修理にこの言葉を重ねると、
とても深い意味を持ちます。
修理費用はもちろん大切。
ですが刀剣には、
どう残したいか
どう受け継ぎたいか
どう扱っていきたいか
という “意図” が不可欠です。
同じ研ぎでも、
同じ柄直しでも、
目的によって最適解はまったく変わります。
■ 彰組が大切にしている姿勢
御刀商 彰組では、
まず最初に必ずお聞きすることがあります。
それは、
「この一振りをどう残したいですか?」
ということ。
観賞重視
実用(居合)重視
保存重視
後世に引き継ぐ前提
修復跡を目立たせたくない
歴史性を尊重したい
目的が違えば、手段も順番も変わります。
だから一律の価格だけでは判断できません。
■ 「安かろう悪かろう」の意識が広まった今こそ
本物の技術と誠実さが求められる
刀剣界隈ではここ数年、
修理に対する意識が大きく変わりつつあります。
SNS で失敗例が共有される
依頼者が慎重になる
職人側も透明性が求められる
こうした変化は、
決して悪いことではありません。
むしろ、
本当に丁寧に仕事を続けてきた人が選ばれる時代
に入ったとも言えます。
■ 最後に:迷ったら、まずはご相談を
御刀商 彰組では、
365日いつでもご相談・お見積りを受け付けています。
状態を見て、
必要な作業・必要でない作業を
正直にお伝えします。
すぐ作業を勧めたり、
不必要な修理を提案することはありません。
あなたの大切な一振りを
どう戻したいか、どう守りたいか。
それを一緒に整理するところから始められればと思っています。
■ 刀剣修理とは、値段の話ではなく
その刃の“記憶をどう繋ぐか”という話です。
丁寧に、静かに、誠実に。
これからも一振り一振りに向き合っていきます。





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