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昭和関おもしろナイフ展を取材しました

  • 執筆者の写真: 店主
    店主
  • 8月1日
  • 読了時間: 5分

更新日:7 日前


昭和関おもしろナイフ展

■関刃物文化継承会が伝える、昭和のナイフと関のものづくり


令和8年8月1日、せきてらす刃物工房で開催された

「ナイフづくり教室と昭和 関 おもしろナイフ展」を取材しました。

今回の催しは当初、8月1日の一日限りの予定でしたが、

急遽8月2日も開催されることになりました。


株式会社森塗料店時代の元上司で、

ナイフコレクターでもある平林さんが事前に投稿してくださったおかげで、

見逃さずに足を運ぶことができました。

会場では、昭和期に関で作られたさまざまなナイフが展示され、

同時にナイフの組み立てや仕上げを体験できる教室も行われていました。


■昭和の関で作られた個性的なナイフ


展示されていたのは、一般的なポケットナイフだけではありません。

飛行機や拳銃を模したもの、独特な機構を備えたもの、装飾性の高いものなど、

当時の職人やメーカーの発想が感じられる品が数多く並んでいました。

現在の刃物とは異なる、昭和らしい自由さや遊び心があります。

一見すると玩具のように見えるものでも、

刃物としての構造や加工には職人の技術が使われています。

製品そのものだけでなく、「なぜこの形にしたのだろう」と

想像しながら見ることも、古い刃物展示の面白さです。

展示品の中には、明治23年頃のものとされる「七曜星・旭日章」の

ポケットナイフのレプリカもありました。

小さなナイフの中にも、関の刃物産業が歩んできた長い歴史を見ることができます。


昭和関おもしろナイフ展


昭和関おもしろナイフ展


昭和関おもしろナイフ展

■関刃物文化継承会の取り組み


今回の催しを主催したのは、関刃物文化継承会です。

同会は、明治・昭和・平成にかけて作られてきた

関の刃物や製造道具、資料、職人の証言などを記録・保存し、

次世代へ伝える活動を進めています。

活動資料には、学生向けイベント、刃物工場の見学、トークイベント、

若い世代への技術伝承、文献や現物資料の整理など、

これまでの取り組みが紹介されていました。


会場で岩原さんは、ご自身も18歳で刃物業界に入り、

現在78歳、業界に携わって60年になると話しておられました。

一緒に活動する方々も同年代となり、当時の製品や技術、業界の事情を知る人たちが

健在な今のうちに記録し、伝えていかなければ、継承そのものが難しくなってしまう。

そうした危機感と、自分たちの世代が残さなければならないという責任から、

関刃物文化継承会を立ち上げたとのことでした。


古い刃物を集めて展示するだけではなく、製品が作られた背景や当時の技術、

携わった人々の記憶まで残そうとしている理由が、この言葉からよく伝わってきました。


特に印象に残ったのが、江戸時代以前の日本刀を伝える施設だけでなく、

明治以降の関刃物産業を体系的に紹介する場所も必要だという考えです。

関市は「刃物のまち」として広く知られていますが、

現在の関の刃物産業がどのように形づくられてきたのかを、

製品、道具、資料、職人の言葉を通して残していくことも大切です。

関刃物文化継承会では、将来的に展示施設と人材育成を行う刃物工房を併設した

拠点の整備を目標に掲げています。

単に古い品物を並べるだけではなく、技術や背景を伝え、次

の作り手を育てる場所を目指していることが分かりました。


昭和関おもしろナイフ展

昭和関おもしろナイフ展

■ケンクレスト・岩原さんとの再会


会場では、株式会社ケンクレスト会長で、

通称「ジェミー・イワハラ」の岩原勝秀さんにも再会しました。

掲載している岩原さんとの写真は、ご本人の許可をいただいて撮影・掲載しています。


昭和関おもしろナイフ展

岩原さんとのご縁は、私が就労支援事業所の利用者だった頃にさかのぼります。

刃物販売を事業としていたその事業所で、

自分は得意としていたヤフオクでの販売を担当し、

メルカリが得意な女性利用者はメルカリで販売を行っていました。

事業所スタッフの従兄弟にあたる岩原さんが、

販売のコンサルタントとして来てくださったことが、最初の出会いでした。

その事業所ではWixの存在を知り、Amazon販売の基礎も学ぶことができました。

現在の事業につながるものも多く、得ることの多い時期だったと思います。


独立後には、デッドストックのナイフをご提供くださった今井刃物製作所のご婦人から

ご依頼を受け、ナイフの整理をお手伝いした際に、

岩原さんと二度目の再会を果たしました。

それ以降は、関市刃物まつりの関アウトドアズナイフショーで顔を合わせることが

恒例となっている、そうしたご縁のある方です。


今回も昭和の関ナイフが並ぶ会場で、思いがけず再会することができました。

懐かしい製品を見て終わるだけではなく、それを作った時代や人を知り、

当時の話を聞くことができる。昭和の関ナイフを囲みながら、

関の刃物産業に携わってきた人たちが再び顔を合わせられることも、

今回の展示の大きな意義だと思います。

現物と証言がそろって初めて残せる歴史もあります。


昭和関おもしろナイフ展
昭和関おもしろナイフ展

■関の刃物を未来へ残すために


刃物産業の歴史は、製品だけを保管すれば残るものではありません。

どのような会社が作り、どのような職人が関わり、

どのような技術や工夫によって生まれたのか。

その背景も含めて記録していく必要があります。


今回展示されていた昭和のナイフも、今のうちに整理しなければ、

製造元や用途、当時の状況が分からなくなってしまうものが増えていくでしょう。

関刃物文化継承会の活動は、関の刃物産業が積み重ねてきた歴史を掘り起こし、

次の世代へ受け渡すための取り組みです。


平林さんの投稿をきっかけに、貴重な展示と活動を取材することができ、

岩原さんとの思いがけない再会にも恵まれました。

当初は一日限りの予定だった催しですが、昭和の刃物を懐かしむだけでなく、

関のものづくりを今後どのように残していくのかを考える機会となりました。


昭和関おもしろナイフ展


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