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小柄の竹光三本を納品いたしました
■小柄のツナギ三本を納品いたしました 特殊形状鞘のご依頼(2026年9月納品予定)のついでに、 小柄のツナギ(竹光)三本をご依頼いただき、このたび納品いたしました。 刀身のない小柄袋を、見た目と収まりの上で整えるための小さな仕事ですが、 いざ手を入れてみると、なかなか興味深い点の多い内容でした。 ■ツナギの材について ツナギは通常、朴木(ほおのき)で製作します。 ただ、今回の小柄ツナギは穂先が非常に直線的な形状であるため、 材の性質を考えて竹材を用いています。 刀のツナギとはまた少し勝手が違い、 小柄ならではの細さや形状に合わせて、 材の選択も変わってくるところが面白い点です。 ■小柄の穂先について、少しだけ深掘り 小柄を見ていると、もちろん例外はあるものの、 不思議なくらい穂先まわりの規格が近いものが多く見受けられます。 時代や流派、拵えごとの事情によって差はありますし、 実際に「これはやや大きい」「これは細い」と感じるものもあります。 それでも数を見ていくと、穂先の寸法や納まり方には、 ある程度の“お約束”があるように思わされます。...

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4月4日読了時間: 4分


新作刀脇差完成(赤松太郎作)千葉県N様
■X(旧Twitter)でのご縁から始まった、N様とのご依頼の経緯 N様とは、X(旧Twitter)を通じてご縁をいただきました。 刀についてのやり取りを重ねる中で信頼関係を築くことができ、 令和四年にまず新作刀-大刀をご依頼いただきました。 その後、大小の揃いとして脇差の製作をご相談いただき、 今回の新作刀-脇差のご依頼へと繋がりました。 製作期間は約一年間。 肥後の國の刀匠 赤松太郎 作の一振です。 ■大小が床の間に納まった姿 ― 黒檀刀掛けと共に 大刀をお納めした際は、その特徴的な鞘蒔絵からご依頼主であるN様を 特定できてしまう懸念があり、掲載は控えておりました。 しかし今回、遠景ではございますが、 当店ラインナップのハイエンド黒檀刀掛けと共に納まったお写真をご提供いただきました。 (刀剣部分を切り出して掲載させていただいております) もちろん実用刀ではありますが、 そこに静かに鎮座する姿は、まさに「魂」と呼ぶにふさわしい佇まいでした。 ■大刀との調和を意識した、黒を基調とした拵 黒を基調とした拵は大刀との調和を意識した落ち着いた仕上がりと

店主
3月8日読了時間: 4分


趣味のナイフを購入:冷徹な鋼鉄「LARGE LUZON」(Cold Steel)
■忘れられなかったルソン 中古委託で出会った一本が忘れられず、とうとう正規品を迎えました。 ■珈琲屋夢庵のご縁と、委託のナイフたち 関市にある自家焙煎の喫茶店「珈琲屋夢庵」で知り合った常連仲間の Y島さん から、 ある時「ナイフを整理したい」として、かなりの本数(50本以上)をお預かりしました。 超大型のものは無理に動かさず、 まずは手ごろなものからヤフオクストアで手売りしていく形に。 そのラインナップの中で、ひときわ“道具として割り切った迫力”があったのが Cold Steel の「LARGE LUZON」。 そしてこれが、真っ先に売れていった一本でもあります。 夢庵マスターから“撮影に使って”と貰った、 グアテマラ豆の麻袋。冷たい鋼に、コーヒーの気配。 ■「ゴツい」—最初の一言 初めて触った印象は、ひと言で 「ゴツい」。 小サイズも揃っていたので見比べたのですが、ラージは迫力が段違いで、 サイズが価値の一部になっているナイフだと感じました。 ■刃渡りをフォルダーにする面白さ 開閉の感触そのものは、良くも悪くも「普通」。 ただ、この刃渡りなら本

店主
3月5日読了時間: 3分


日本刀修理 軍刀修復 ツナギ製作事例 韓国P様
■韓国よりご依頼 ― 旧日本軍軍刀の全体再構成 2025年10月に、軍刀の柄のみを修復させていただいた案件の続編です。 前回記事はこちら ↓ 日本刀修理 製作事例 柄巻き 韓国P様(リンク) 今回は、お隣の国・韓国よりご依頼をいただきました。 曾祖父様の形見である旧日本軍の軍刀を、全体として形にしたいとのご相談でした。 前回は柄のみの修復でしたが、 今回は拵え全体の再構成をお手伝いさせていただきました。 ■現存部品と今回の方針 現状として、 ・柄 ・鞘 ・鍔 ・切羽 は存在していました。 お客様が別途入手されたハバキは寸法的に使用が難しく、 無理に合わせることはせず、そのままご返却いたしました。 ■国内であれば通常の手法 国内案件であれば、 砂型鋳造による亜鉛合金(シノハラ製Z合金)を使用し、 模擬刀刀身を仕込む方法が最も一般的です。 しかし、韓国では刀剣類に関する規制が厳しいとのことで、 P様より「木製での製作を希望する」とのお申し出がありました。 そのため今回は、 伝統的な技法に則ったツナギ(継木)、 すなわち木製刀身を製作する方針といたしま

店主
2月28日読了時間: 3分


MCUSTA製品 正規取扱い開始のお知らせ
このたび、関市にて製造を行う丸章工業株式会社様の MCUSTA製品を正規に取り扱うこととなりました。 MCUSTAは、精緻な加工技術と意匠性を兼ね備えた 関発の現代刃物ブランドです。 機能性はもとより、素材選定や仕上げに至るまで 高い完成度を追求した製品づくりが国内外で評価されています。 ブランド名「MCUSTA」は、丸章工業様が掲げる 「Man Machine Custom(マン・マシン・カスタム)」 という考え方を一つの言葉にしたものとされています。 機械加工による高精度と、人の手による丁寧な仕上げを 両立させる思想を表した名称です。 日本刀の町として知られる関は、 室町期より続く刃物づくりの歴史を有し、 その技術は時代とともに形を変えながら 現代の刃物産業へと受け継がれてきました。 MCUSTA製品もまた、その延長線上にある 現代の刃物のひとつといえます。 御刀商 彰組では、日本刀を軸としながらも、 同じ土地から生まれる現代の刃物についても 背景とともに正確にお伝えしてまいります。 取り扱いは受注を基本とし、 在庫状況に応じてご案内いたしま

店主
2月18日読了時間: 2分


日本刀修復 ヤフオクの格安刀 レストア事例 埼玉県N様
■ヤフオクの一振を「もう一度、脇差として立たせる」 今回は、ヤフオクにて格安で入手された脇差を修復したいというご依頼でした。 落札金額は、約5万円とお聞きしています。 ビフォーの資料として、ヤフオク出品時の写真を掲載いたします。 スタジオ撮影までしてこの金額ですから、出品者側は薄利どころの話ではないですね。 (途中で出品取り消しなどはされなかったようです) 写真で拝見した時点で、 拵えのパーツ構成 全体の雰囲気 切羽や金具の質 などから、「部品だけ見ても5万円の価値は十分にあるな」と感じました。 いわゆる“ジャンク品”というよりは、手を入れれば生き返る一振という印象でした。 ■部品構成と、今回の修復メニュー 部品の状態を確認したところ、 切羽はそのまま使えそうでしたので、今回は流用しています。 主な作業内容としては、 ・荒研ぎ ・仕上げ研ぎ ・ハバキ製作(新規) ・柄・鞘の新規製作 ・鍔、切羽の調整(責め金など) という、いわばフルレストアに近い内容となりました。 既存部品を活かせるところは活かしつつ、 要となる部分はきちんと手を入れ直すことで、

店主
1月15日読了時間: 4分


圧巻の落款
昔、アルバイトをしていた三好製作所。 そこに遊びに来ていた、社長・三好さんの同級生が 関印房 平田さんでした。 ▶ https://sekiinbo.jimdofree.com/ その平田さんに作っていただいたのが、 このオリジナルの落款です。 当初は名刺一式のデザインをお願いしていたのですが、 どうにも自分の中で腑に落ちず、 最終的にこの落款のデザインだけを頂く形になりました。 たしか当時の費用は 4,000円。 今思えば、オリジナルデザインとしては あまりにも安すぎる金額だったと思います。 ただ、制作環境の都合でデータとしては受け取れず、 印刷された紙をもらい、それをスキャンしたデータを 長年使い続けてきました。 (色も、正直なところ適当でした) やがて 「いつかは、きちんと整えないといけない」 そう思いながらも、時間だけが過ぎていきました。 そして今回、 落款のベクター化を行うことにしました。 依頼したのは、 ココナラというスキル提供サイトで出会った 印章のプロの方です。 ▶ https://coconala.com/users/24672

店主
1月8日読了時間: 2分


思い出深い先輩「M輪さん」の記録
23歳の頃、居合刀メーカーで働いていた時期がある。 今日は、その頃に出会った先輩の「M輪さん」のことを、 記録として少し残しておこうと思う。 M輪さんは年齢が10〜15歳ほど上だったはずで、 もともとは自動車畑の人だった。 メーカーのハイエースが出張先でトラブルを起こした時、 レスキューに来たのがM輪さんだった──という話を、あとから聞いた覚えがある。 縁あってメーカー入りし、入社した自分と同じ「真剣諸工作」のチームになった。 ■外回りで教わったこと 右も左も分からなかった自分に、M輪さんが最初に言ったのはこうだった。 「外回りに行ったら、職人さんの仕事を“見てこい”。…話し相手になってこい」 当時の自分は、若造も若造。まともに相手をしてもらえないことも多かった。 それでも入口になってくれた職人さんがいて、 特に長く話してくれた柄巻き師さんの存在は大きかった。 巻師さんは外回りのたびに缶コーヒー代として100円をくれたり、ガムをくれたりした。 距離の取り方が不器用な自分にとって、あれは不思議と助けになっていたと思う。 ■いま思うと「危うさ」もあっ

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2025年12月28日読了時間: 3分


友人・二代目兼正刀匠「大野兼正氏」の工房へ訪問
■Xのタイムラインから始まった再会 Xのタイムラインに、古い友人である二代目兼正刀匠関係の投稿が表示されました。 懐かしく思い、久しぶりにメッセージを送ったところ、 ちょうどお互いに時間が取れそうだったため、 その日のうちに工房を訪問させていただきました。 約束を何週間も前から決めていたわけではなく、 投稿を見かけたことをきっかけに、自然な流れで再会が決まった形です。 こういう気軽な行き来ができることを、ありがたく思います。 ■ホット緑茶を持って工房へ 差し入れには、ホットの緑茶を持参しました。 兼正刀匠は、 「アイスじゃなくてGJ」 と喜んでくださいました。 工房で身体を動かした後には温かいものがよかったようです。 二人で緑茶を飲みながら、近況や仕事のこと、昔の話まで、ゆっくり話しました。 ■フル稼働している回転砥石 工房では、作刀や鍛造体験で使用されている回転砥石も見せていただきました。 かなり使い込まれており、砥石の残りも少なくなっていました。 近いうちに買い替える必要があるそうですが、 一般的な既製品ではなく特注品のため、価格もかなり高い

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2025年12月9日読了時間: 4分


「遺言」故・森川士朗先生の言葉
19-23歳の頃。発狂する直前, 当時お世話になっていたカウンセラー 故 森川士朗先生と 交換日記のようなものをしていた。 診察外に、時間をさいて、当時はまだわからなくていいと 思っていらっしゃったのか、自分が嘆くターンと先生が諭すターンが 何度かあった。初回の返信に全てが刻まれていたので 当時の先生の仮名つかい改行そのままに残します。 末松君 森川 青年期のまっただ中にいる君 激しく揺れ動く心、波打つ 感情に ほんろうされている君、 独り虚空にただよい、着地す べき場所も見つけられない君 今が、一番つらい時と感じて いるだろう。 しかし、この20年間の人生を 振り返ってみて、つらいと 感じたことは、何度も有った はずだ。その都度、その つらさを乗り越えて、今の 君が有る。その時も、 一番つらい時と感じていた だろう。 そうです。何時(いつ)も、これが 人生で最っとも つらい時と 感じ、絶望し、そして死をも (次項) 考えてしまう。それでも、乗り越えて きた。そして今の君がいる。 青年期を生きる人たちは、 つらさ→絶望→死を、

店主
2025年12月9日読了時間: 4分
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