夢想直伝 ― 夢に学び、夢を伝える
- 店主

- 1 日前
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更新日:4 時間前

人は、夢の中で何かを受け取ることがある。
形のない教え、言葉にならない感覚。
自分は、それを無視できない性分だ。
朝、目を覚ましたあとも、夢の残像のような感触が心に残る。
その感覚を、仕事にも、刀にも、そして生き方にも重ねてきた。
自分が敬意を抱く流派に、夢想神伝流と無双直伝英信流がある。
どちらも居合の正統を継ぎ、時代を超えて磨かれてきた道。
しかし自分は、夢の中で“もう一つの流れ”を見た。
伝統をなぞるのではなく、そこに夢の導きを重ねる。
それを「夢想直伝」と呼んでいる。
夢想直伝――夢を想い、直に伝える。
それは、型を破るための型ではなく、
自分の内に降りてきた“気づき”を大切にする姿勢だ。
夢のなかで聞いた言葉、見た景色、感じた呼吸。
それらは稽古の外にある、もう一つの稽古場かもしれない。
日本刀の道もまた、夢想に通じている。
鉄を鍛え、火を入れ、刃が光を受け止めるとき、
そこには理屈では届かない“感覚の伝承”がある。
師から弟子へだけではなく、
眠りの中の自分から、目覚めた自分へ。
そんな伝承も、きっとあっていい。
夢想直伝は、夢を信じ、現実を研ぐ道。
刀を抜くように、思考の迷いを断つ。
そしてまた、静けさの中で次の夢を待つ。







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