製作事例のご紹介 千葉県Z様 ハバキ製作
- 店主

- 2024年10月12日
- 読了時間: 3分
更新日:8月3日


まずは、完成後のお写真からご紹介いたします。
今回は、
「薙刀のハバキが割れており、固着して外すこともできない」
というご相談をいただきました。
事前にお送りいただいた写真を拝見した段階では、
修理で対応できる可能性もあると考え、現物をお預かりしました。
到着後、状態の確認を始めます。

■薙刀・槍のお預かりについて
今回は白鞘入りの薙刀でしたので、お預かりすることができました。
拵えに納められた槍や薙刀については、当店で安全に運搬できる車両がないため、
現在はお引き受けできません。
長物の修理をご相談いただく際は、
全長や外装の状態が分かる写真も添えてお問い合わせください。

■刃区付近に見られた割れ
状態を確認すると、刃区(はまち)付近に割れが見受けられました。
さらに、ハバキは刀身へ強く固着しており、
そのままでは取り外すことができない状態でした。
まずは現物を傷めないよう慎重に作業を進め、固着したハバキを取り外しました。



■修理から新規製作へ変更
ハバキを取り外したところ、二重ハバキの下貝が破損してしまいました。
当初は既存のハバキを修理する可能性も考えていましたが、
状態を確認した結果、再利用は難しいと判断しました。
そこで、修理ではなく新規製作へ方針を変更。
改めて最終のお見積もりをご案内し、ご了承をいただいたうえで製作を開始しました。
納期は、おおよそ1か月から40日ほどです。
■二重ハバキから一重ハバキへ
元のハバキは二重ハバキでした。
その理由については、刀身が研ぎ減っていたことに合わせ、
二重構造で寸法を補っていた可能性が考えられました。
今回は一重ハバキとして作り直しましたが、
研ぎ減った刀身へ適切に合わせる必要があり、通常より難しい製作となりました。
職人さんに調整を重ねていただき、無事に納めることができました。
■白鞘の内部も調整
新しい一重ハバキへ作り替えたため、元の白鞘へそのまま納めることはできません。
ハバキの形状と寸法に合わせ、白鞘の内側についても加工を行いました。
ハバキだけを製作すれば終わりではなく、
刀身・ハバキ・白鞘が一体として正しく納まるよう、全体を調整しています。
■完成
当初は修理で対応できる可能性も考えていましたが、
分解後の状態を踏まえ、新規製作へ切り替える結果となりました。
固着している部品は、取り外して初めて内部の状態が分かることがあります。
今回も、現物確認後に作業内容と最終金額を改めてご案内し、製作を進めました。
最後に、個人名を伏せたうえで明細を掲載いたします。
記載している金額は、2024年10月12日現在の参考価格です。
現在は材料費や工賃の改定により、同様の内容でも金額が異なる場合があります。
このたびはご依頼いただき、誠にありがとうございました。






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