日本刀,レストア修復事例 埼玉県N様
- 店主

- 2023年8月18日
- 読了時間: 2分
更新日:16 時間前

実家解体で発見された日本刀4振の修復
実家を取り壊した際に発見された日本刀4振(短刀1・脇差3)の修復(レストア)をご依頼いただきました。
できる限り同時進行で作業を進めてまいりましたが、このたび最も長い脇差が先に仕上がりましたので、お引き渡しとなりました。

白鞘仕立て・ハバキ修理・研ぎ仕上げ
将来的には拵(こしらえ)の再建もご予定とのことで、今回はお刀の状態確認を兼ね、
白鞘・ハバキ・研ぎの工程を行いました。
ハバキは破棄せず、修復可能なものについては再利用・修理で対応しております。

登録証の取得と納期について
登録証の取得はお客様ご自身で行っていただき、当店では修理・修復のみを担当いたしました。
2月に作業を開始し、初回のお引き渡しは8月。
錆の進行や工程数の多さもあり、やや長い期間を要しました。
水牛角製の目釘座は追加オプションとなりますが、
今回は鞘師さんのご厚意によりサービスで追加加工していただいております(請求なし)。


ハバキ製作と模様について
こちらの御刀ではハバキを新規製作いたしました。
素材価格の高騰により、現在は銅・銀ともに価格改定が続いております。
今回は、もっともお求めやすい「銅無垢ハバキ」をご提案させていただきました。
お写真の模様は「祐乗(ゆうじょう)」と呼ばれるものです。
同額で「無地」「横やすり目」「庄内模様」もお選びいただけます。
その他、各国風のハバキも加算で製作可能です。

研ぎと錆落としについて
錆が非常に深かったため、研ぎ代金とは別に「錆び落とし(下研ぎ)」の費用を頂戴しております。
また、曲がりが大きい場合は「曲がり修正」も別途加算となります。

完成と総評
大きな鍛え割れ・刃切れ・フクレも見当たらず、健全な姿に復元できました。
ご依頼、誠にありがとうございました。
最後に、個人情報を伏せた形で明細を公開いたします。
なお、価格は2023年8月時点の参考金額となります。
現在は素材価格の改定により変動がございますので、あらかじめご了承ください。









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